前回と同様釣りに関してのお話で「心に残る外道」とします。
昔のことなので写真なんかは在りません。グダグダと自慢話ばかりですが、御笑覧下さいませ。では
外道とは・・・
1 仏語。仏教の信者からみて、仏教以外の教え。また、それを信じる者。
2 道理に背く考え。また、その考えをもつ者。邪道。
3 災いをなすもの。悪魔。また、邪悪な相をした仮面。「―の面」
4 心のひねくれた人、邪悪な人をののしっていう語。
5 釣りで、目的と違った魚が釣れたとき、その魚のこと。
(国語辞書―goo辞書)
釣りのお話ですから当然「5 釣りで、目的と違った魚が釣れたとき、その魚のこと」のことであります。
決して「4 邪悪な人をののしっていう語」の事ではありません。
1.何時・・・・・・・二十数年ほど前
2.何処で・・・・・高知県の安満地(「あまじ」と読みます)沖の船釣りで
3.誰が・・・・・・・当然、小生が
4.何を、どうした
釣り物で人気のある「真鯛」「イサキ」狙いで出船し、とてつもない大物を釣りました。
5.どのようにして
この海域では真鯛の大物は約1.0mにもなります。仕掛けは頑丈一徹のズボ釣りという釣り方でハリスは10号、餌はオキアミです。
この日は大変調子が悪く、時間だけがむなしく過ぎて・・・・。
←こんな雰囲気で ↑こんな獲物を狙っていました
【此処からの出来事は約20年前のことですが鮮明に記憶しています】
皆の気が緩んだ頃、突然、小生の強竿に「グ、グ、グ~~~ン」と強力な激震が・・・。
小生;「きっ、きっ、きっ、きっ、きたぁ~~~~」
船頭;「ん、やっと喰わせたで~~~」「他の人は竿を上げえぇ~~~~」
小生;「きっ、きっ、きっ、きっ、きくぅ~~~~」
顔面を真っ赤に染め上げ、両の腕で竿を握り、強力な引きに耐えに耐え
船頭;「ほぉ~~~~~、久しぶりの大物や(笑)」
小生;「引くぅ~~~~~」
徐々にリールが巻くことが出来はじめました。
しかし、残り30m程になると、またしても「グ、グ、グ~~~ン」と20m程糸を引き出されるのであります。
船中、全員注目です。
船頭;「楽しみ、楽しみ。顔を拝たいのぉ~~~~」
小生;「うぅ~~~、よぉ~~~~、引くのぉ~~~~」
リールを巻いては「グ~~~ン、グ~~~~ン」と糸を引き出されての繰り返しです。
小生;「なんか、引きが、違う。なんか、違う。尾ひれの無いような~~~~~」
「まさか○○なんかじゃ・・・・・」と小声でつぶやくと
船頭;「こんなところで○○は喰わん、巻けぇ~~~~(怒)」
小生;「お、お、おのれぇ~~~~」
格闘すること約20分。船の向こう30m先に、大きな獲物の姿がポカリと浮かんだのであります。
アカウミガメ(Caretta caretta)爬虫網カメ目ウミガメ科アカウミガメ属
日本国内では鹿島灘、能登半島以南で繁殖する。春季から夏季(アメリカ合衆国や日本では5-8月)にかけて海岸の草原や砂浜との境界周辺に直径20センチメートル、深さ60センチメートルの穴を掘り、その中に1回に70-150個の卵を年に1-5回に分けて産む。日本では過去、肉、卵とも食用にされていたが、ワシントン条約の加盟と同時に禁止され今では食べられることは殆どない。 ちなみに、肉の味は鶏肉に似たものがあるが、癖があるため食べられない人も多くいた。
(Wikipedia より抜粋)
小生は無言で船頭さんを見上げます。
船頭は竿先の道糸をつまみ、「えいっ」という掛け声とともに糸を切断。
「移動するぞ~」と一声を発して全速で場所移動をしたのであります。
この日、船頭さんは終日不機嫌となりました。
6. どうなった
この日は「助けた亀」にも「助けられず」貧果に終わりました。
帰りの車内では、大きなクーラーの中で氷が転がり「カラン、コロン」と寂しい音が響いていたのを今でも鮮明に覚えています。