2014年10月10日金曜日

心に残る外道たち(その弐)

先週に引き続いて「外道」のお話です。
※ 外道・・・釣りで、目的と違った魚が釣れたとき、その魚のこと

1.何時・・・・・・・十数年ほど前の春

2.何処で・・・・・倉敷市児島 下津井沖の磯釣りで

3.誰が・・・・・・・当然、小生が

4.何を、どうした
春のノッコミの「真鯛」「黒鯛(チヌ)」狙いの磯釣りで、とても美味しい獲物を確保しました。

5.どのようにして

釣り方は「フカセ釣り」です。



←こんな雰囲気で ↑こんな獲物を狙っていました





この釣りはコマセを撒いて魚を寄せ、そして魚を中層に浮かして、その中に針の付いた付け餌を流し込んで魚を釣る方法です。

従って、海底に居る根魚なんぞは釣れる事は少なく、根魚を釣れば

「下手糞」
「なにゅ~~釣りょ~~~んなら」
と踏んだり蹴ったりの言葉が返ってきます。



その日、その獲物はウキをゆっくりと消し込んだ(?)のであります。
「ビシッ」と風を切る合わせで竿は満月状態です。「重い、重い、おめぇの~~~(方言)」根掛りのようです。
しかし確実にリールを巻くことが出来、徐々に獲物との距離はつまりはじめました。

黒い物体が浮き上がってきました、雑巾のようなものが。
私には生き物のようには思えず

「なんや、ごみか、フン」

と肩の力が抜けていくのが分かりました。

と、海面まで数十cmとなった時、その物体は海底のほうに向かって泳いだのであります。
頭を丸めて、ロケットのような形状になって。

「???」
「なんやぁ~~~~」
「なにもんやぁ~~~~」
「???」


 マダコ(Octopus vulgaris
タコ目・マダコ科に属するタコの一種。腕を含めた体長は約60cmで、腕は胴体(いわゆる「頭」)の約3倍の長さだが、体はしなやかである程度伸縮する。
カニ等を餌とした釣りも行われるが、物陰にひそむ性質を利用した「蛸壺」(たこつぼ)漁法が主流である。塩で揉み洗いしてから茹でて、酢だこ、煮物、寿司種等にする。茹でずに生で刺身にしたり、薄切りにしてしゃぶしゃぶにすることもある。
(Wikipedia より抜粋)


本気モードに突入です。思ったより良く引きます。
マジに竿を操作すると、まもなくその獲物が浮かび上がってきました、針が足の一部に掛かって。それは、それは、1㎏強もある大物でありました。 

帰りの渡船では

船長;「なんが釣れた~~~~ン?
小生;「マ、マ、マ、マダコが・・・・・・・・・・・・・」
船長;「どうしたん、釣ったんじゃ~~~なかろ~~~が
小生;「イヤ~、針に掛ったんよ

瀬戸内のチヌを守る会の会長を自称するフカセ師根魚(?)の代表であるマダコを「釣った」なんてことは口が裂けても言えません。


 
6. どうなった
有名な下津井沖のマダコです。そりゃぁ、しっかり成仏していただきました。足は刺身に、皮と足の吸盤・頭部は煮付け。
大変、美味しゅうございました。
南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏
チ~~~ン