2019年2月8日金曜日

タイヤチェーンの話

一部道路でタイヤチェーンが義務化され、タイヤチェーンを持ってないと通れなくなる・・・というニュースが少し前にあったので割とホットな話題かと思います。

まずチェーン義務化の話ですが、指定の道路を通る際に「チェーン持ってないと絶対通さない!」という話では無く、指定の路線で「チェーンが無いと走れない大雪の状況においてはチェーン持ってないと通さない」という話。
一般の人は「そんな状況で車を走らせるべきではない」というのが正しい対応となるので「チェーン買わなきゃ!」と焦る必要は全く無いと私は思いましたがいかがでしょうか。
無理にそんな過酷な状況の道路に突っ込んで大雪の中でチェーンつけたり、リアルタイムで雪に埋まっていく道をチェーン付きでノロノロ運転するなんて私はイヤです(;^ω^)


それはそれとして。
私は主に雪景色の撮影が目的で雪の中に出かけています。
山中など、除雪が十分で無い道路に入り込むことも稀にありますので、それなりに対策が必要となります。
まず前提は冬タイヤの装着。
余程のことが無ければ地元岡山ではこれだけで十分。個人的にはYOKOHAMAのスタッドレスタイヤが気に入ってます。

しかしある程度の量が積もっている新雪を踏み越えて走ろうとすると、どうしてもタイヤチェーンが必要となります。
チェーン付けずに突っ込んでスタックし、半泣き&雪まみれで脱出作業をするというのは非常に切ないのでラッセル状態になるような雪に突っ込むときは先にチェーンを付けましょう(`;ω;´)

というわけで2種類のタイヤチェーンを車載しております。
右は昔ながらの梯子チェーン、左はベルト留めタイプの樹脂チェーンになります。

樹脂チェーンの方の中身はこんな感じ。これはタイヤ1本に4つ付ける仕様です。

タイヤの上に乗っけて・・・

赤い工具で奥側からベルトを手前に引き出し・・・

金具に固定して完成。簡単ですね!!

・・・スンマセン、嘘を付きました。
これ意外と面倒くさいです。簡単じゃ無いっす。
赤い工具でベルトを引き出すとかサラッと書きましたが、タイヤ奥は暗いし、タイヤハウスも黒いし、黒いベルトがまず非常に見えづらい。っていうかペラペラのベルトなので、タイヤの裏側でホイールの隙間から見える位置に落とすのがまず困難。上部はまだしも、タイヤ下側に付けるとなればもう無理!と言うしか無いですね。よってタイヤ回して装着が前提。
上の写真であっさり装着出来てるのは自分の車のタイヤハウスが大きく空いててタイヤの裏側に腕突っ込んでベルトを掛けられたからです。ブレーキディスクが大きい前輪に付けるとすればもっと面倒になりそう。
こういうタイプの鉄ホイール&ホイルカバーの場合や、スポークの隙間が狭いデザインのアルミホイールとかに装着はほぼ無理というのも予想されます。

では何でこれを持っているのかと言いますとチェーン未装着でスタックしたときの脱出用と考えています。
少なくとも自分の車ではタイヤを抱えるように腕を突っ込めば30秒で上側なら1本装着出来ます(赤いやつ要らないw)。別に全部付けなくてもタイヤ1本に1本づつ付けるだけでも脱出くらいは出来るかなと。値段も安く使い捨て扱いに出来るので、雪にとどまらず普通のオフロードでスタックした時も使えるんじゃなかろうかと期待しております。


というわけで走行時に使う想定なのは梯子チェーンの方です。
昔の金属チェーンはタイヤの後ろに広げて、バックして上に乗っかり、なんか辛い思いをしながらタイヤに巻きつけるって感じでしたが、最近のは簡単になってます。
チューブに入ったガイドワイヤーを伸ばしてチェーンを広げて・・・

ガイドワイヤーを使ってタイヤの後ろにスルスルっと回します。
ワイヤーをタイヤ裏側上部で固定してチェーンを手前に広げ
手前でチェーンを2箇所くらいつないで、ラチェット機構のついた締め具をぐいっと引っ張ればほぼ完成。
慣れれば雪中でも5分程度で1個付けられます。


話は変わりますが、実際にラッセル中に雪にはまり込んでスタックしたときに役立ったのはこいつです。
雪で見えない段差に飛び降りた感じで、車の下に潜り込んだ雪で車体が浮いてしまい、いくらタイヤを回してもトラクションが感じられない状態になりまして、車体&タイヤ下の雪を掻き出して脱出。やっぱ車にスコップは必須ですね!
破壊覚悟で良ければラダーの代わりにも使えるので(泥にハマってタイヤが空転するような状況になったときにタイヤ下にスコップ差し込んで、そのまま踏んづけて脱出する)1本持っとくと安心感あります。

話を戻してタイヤチェーンですが、どんなものを使うにせよ事前に何回か付けてみるのがとても大事です。いざという時は最低でも雪の中、最悪は夜&吹雪みたいな状況なので、考えながら作業するとどんどん気力が削がれます。事前に練習しておかないとひどい目に会います。
あと付けるタイヤによっても具合が変わるので(スタッドレスはノーマルより接地面が大きくゴムも柔らかで滑りにくいので付けにくい事多し)実際の使用環境で試す事をお勧めします。